好奇心は失くさない
繁華街とかショッピングモールには興味が無い。
人混みが嫌いだし
買い物をするにしても、バイク用品にしか興味のない人間には用なしの店しかない。
とは言え、好奇心と言うの失くさないでいたい。
興味のない場所に居ても、ふっと目を引いた景色を上手く切り取って
どんな風に写真におさめておけるかを考えるのは大好き。
傍から見たら写真ばっかり撮っていて変かもしれませんが
どんな一枚を残せるか、の興味がある限りは何処へ出かけてもそれなりに楽しめるものです。
お台場の観覧車に乗ったのですが
上からの眺めはありがちだと思ったので
下から撮ったこの写真がわりと好き。
華やかなはるか上を支える武骨な骨組み。
ライトアップは言うまでもないけれど
このアングルも夜の方がやはり美しい。
スカイツリーも良いけど
何となく東京タワーの方が好き。
この日のツリーは青白く光っていて無機質な感じで
東京タワーは赤く光ってなんだか温かかった。
親しみがある、てほど馴染み深いわけではないけど
造形の問題なのか
人間の手作りの感じがあるような気がして。
ゴンドラのガラスは残念ながらクリアではなく
少し白っぽい色をしていた。
ガラス越しに撮る工場地帯の灯りは
花火みたいに弾けて写った。
これも撮ってみないとわからないのだけど
偶然の産物の中にもお気に入りができたりする。
平日のこんな時間にも待ち時間があるほどにぎわっていた観覧車でしたけど
周囲から聞こえてくるのは、自分の子供たちぐらいの年齢の子達の楽しそうな声と
後は外国語だけ。
場違い感はあれど
乗ってみたい好奇心を大事にすることにした。
人間、歳を重ねて背負うものがあって
中々自由になる時間もお金もないとなると、興味の対象も段々縮小していく。
それでも僅かにできた隙間時間をいかに使うかで
好奇心の小さな芽を枯らさないでいられる。
若い頃何にでも持っていたはずの好奇心、それを追い求める心を
いつか何処かに置いて来ていたりしませんか?
いつまでもそれを追い求めている人間を、そうでない人は非難するかもしれない。
でもいつか子供の手も離れて肩の荷が下りた後
ふ、と気が付いてみれば何もすることが思いつかないような人生が待っている。
子供や孫にベッタリと依存する老人ではなく
自分の大事に育ててきた小さな好奇心の芽を
存分に花咲かせられる
そんな人生の集大成を楽しみにしている方が
幸せなんじゃないかと思うのです。