バリⅡ日記の独り言

自閉症児3人と親の介護をしながらの楽しいバイクライフ   日々をよりよく生きるための独り言

学校との付き合い方


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長男は最重度ではあったが、多少指示は通じたし手先が器用で名前も書けた。

 

小学校に上がるころは地域の特別支援級に入学させた。

 

世にも美しい美少年だった彼は、朝校門まで送っていくと上級生のお姉さま方が団体でお迎えに来てくれるちっとしたアイドルだった。

 

特別支援級のある学校の普通級のお子さん達は理解がある。

 

そういうクラスの子だとわかっていても、手を貸してあげるものだと自然に行動していた。

 

しかしそこの先生に理解がなかった。

 

 

確かに特別支援級に入れるにはちょっと重症ではあった。

 

しかし時折授業を見に行くと、何もない机の前に座らされただけの息子が無為な時間を延々と過ごしている姿に愕然とし

 

「だから自閉、て嫌いなのよね。」

 

と言う担任の言葉を聞いて、一言も相談せずに夏休み明けに特別支援学校へ転校させることした。

 

息子は貴重な小学校の3年間をドブに捨てたようなものだ。

 

私は特別支援学校へ移って、そこの先生方の理解、やる気、体制のすべてを目の当たりにし

 

無駄な時間を過ごさせてしまった息子に心から詫びる思いでいっぱいだった。

 

 


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境界型の長女は中学校1年生までは普通級で過ごした。

 

なんで、と思う事は色々あってもちょっとばかし頭が悪いんだ、で済むぐらいの問題しかなく

 

いや、問題はあったのかもしれない。

 

ただ彼女は私に何かを訴える事をしない子だった。

 

助けてと言えない子だった。

 

だから私が気が付かなかっただけなのかもしれない。

 

中学校に入って成績が目に見えて悪化しだして初めてただ事ではない、と思い始めた頃

 

担任の先生から検査を受ける事を勧められた。

 

反感いっぱいでスタートを切った長女の療育でありました。

 

だが今ではあの先生に心から感謝している。

 

あの時、先生が言いづらい事をはっきりと言ってくれなかったなら

 

その後特別支援級から都立の受験のある特別支援学校へ進学し

 

生徒会長までつとめ、今は大企業の正社員として働く彼女の現在は無かったと思う。

 

親の認めたくない気持ちなど

 

なんの役にも立たない、てこった。

 

 

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上の二人はこうして障碍者枠で手厚くケアを受けながら成長することができた。

 

しかし問題は末っ子である。

 

発達障害とは言われてもIQ134では知的障害に当たらない。

 

発達障害と言うだけでは、よほどの問題行動が無い限り特別枠に入れてもらえることはない。

 

だから普通の人々の世界で生きていくよりほかないのだ。

 

ここで大事なのが先生と親との付き合い方であります。

 

親の会で先輩ママさんの講演を聞いた時、こんなことを言っていた。

 

「先生と喧嘩して良い事なんか一つもありません。むしろできるだけ密にコミュニケーションを取って色々な情報を聞き出すぐらいの気持ちでいないといけません。」

 

 

小学校に上がる前に事前相談に行った時の校長先生は女性だった。

 

しかも長男の行っていた学校の校長をしていた方が講座を開いたりして相当テコ入れしていてくれた。

 

あの頃は良かった。

 

1、2年の時の担任はまだ若い先生になりたてみたいな女性でした。

 

彼女はわからないから教えて下さい、と私に対応を聞く姿勢を常に持ち

 

言われた事は必ず実行してくれた。

 

だからこちらも一生懸命娘が学校に慣れるように手を貸すことができた。

 

 

 

しかしその後が問題だった。

 

中学年の頃のゆとり世代の若い男性の教師は

 

「そうやって特別扱いしても強く育たないと思うんですよ。むしろみんなと一緒でやっていけるように育ってもらわないと。」

 

と、持論を展開するばかりで発達障害の子供への配慮をまったくしなかった。

 

途中で居なくなってくれた時は心底ほっとした。

 

 

高学年に入ってからの担任はまた女性ですが中堅どころの熱血さん。

 

娘はやらないといけない、と追われるように毎日真夜中まで自学と言うレポートのようなものをまとめるのに追われて日々睡眠不足に陥っている。

 

そこまでしてやらなくていい、と先生は言っていると言うのだけれど

 

「私がやらないとみんなに迷惑かけるから」

 

と、学校の復習でもやっておけばいいものを、毎日のように難しいテーマを自分で決めては必死にレポートしている。

 

そこまで頑張っても大した評価など返ってこないと言うのに、彼女は私と同じようにハマった型から抜けられない。

 

 

先生のヒステリーを恐れるあまり、帰宅後の私への弾丸トーク発散では怒りで爆発しそうになっている毎日。

 

先生に言ってあげようか、と私も憤慨すると

 

「そんなことしたら後で何を言われるか」

 

と怯えだすしまつ。

 

最近ではてんかんの薬、多動を抑える薬、その上精神安定剤まで飲んでから登校している。

 

結局私にできる事は学校から帰宅したらすみやかに昼寝をさせてやること、愚痴を延々と聞いてやることしかないのだ。

 

 

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私は先生と上手くやることしか考えてこなかった。

 

この子は普通の人の世で生きて行かなくてはならない。

 

であれば、みんなと同じようでなければならない。

 

それも正論だ。

 

 

だが大勢の生徒の中に、精神年齢が3歳の時すでに10歳だった子供がいる事をほんの少しだけ頭に入れておいてもらいたい。

 

彼女がプライベートで話をしているのは高校生や社会人の人間なのだ。

 

先生の怒っている内容が納得いくものなのかどうかぐらいしごく冷静に見ている。

 

たまりかねた父親が先日とうとう学校に乗り込んで行った。

 

私にはできない事を代わってやってくれたのだ。

 

その後娘の愚痴トークは収まっているがどうなっているんだろう。

 

 

 

娘がホントの意味で心を開ける良き師に、この先何処かで出会えることを願ってやまない。