なんで走るの
我が家の長老、ロボロフスキーのてんてんです。
奇跡の捕獲の図w
体長5センチ、30グラムの彼は
昼は自分で作った要塞に引きこもり
夜起き出して来て、延々と滑車で走っております。
なんで食べるの、て聞いたら
お腹空いたから、て言うだろうけど
なんで走るの、て聞いたら
なんて答えるんでしょう。
バイク乗りは同じ問いになんて答えるのでしょう。
冬は寒くて夏は暑くて
春は杉花粉の直撃、雨が降ればびしょ濡れ。
2輪は自立してくれないからちょっと気を抜いたら転ぶし
転んだらすぐ壊れる。
荷物は積めないし
風当たりもキツイ。
そして事故ったら無傷では済まない。
美味しいものを食べに走って行く。
それもよし。
でも満腹するまで食べたら
後でお腹が苦しくて
バイクに跨ってから後悔するんだけどね。
素敵な景色を見に行く、それもよし。
けど真っ暗になった帰り道
ヘルメットの中から外が良く見えないよ~、て
ボヤきながら走るんだ。
目的なんてなんだっていい。
そこにたどり着くまでの道を車で行ったら楽なのに
それじゃつまんないんだ。
風を体で感じる
気温の違いを感じ取る
お日様の暖かさを肌で感じる
雨の降りそうな湿気た臭いをかぎ分ける
常に路面に気を使い、走り方を変え
常に道の先のずっと先まで見通す
車だったら感じない
車だったら考えない
全身の神経をはりめぐらせてする旅は
自分と愛機だけの世界
パンパンに着ぶくれした冬場のバイク乗りを笑うなかれ。
それでも走りたい勇者達
いつか誰かに聞いた
なんで走るの?
「ここにバイクがあってそこに道があるから」
この愚問は
生きとし生けるすべてのものに
「なんで生きてるの?」
と聞くのと同じぐらい
聞いても仕方のない質問なのであります。