自閉症の我が子達 3
最も衝撃的だったのが長男で
最も苦しんだのが長女なら
最も異様だったのは父親違いの末っ子だった。
実に長男から14年離れてできた、自分で産んだ孫でありますw
それはもう生まれてすぐから異様で
ひたすら泣いている子でした。
抱っこはママ、とーちゃん、姉ちゃんの膝のみ、と決めているのか
その他の人が抱こうものなら火が付いたように泣きわめく赤ん坊。
座っているのも嫌、寝ているのも嫌でホントに大変でした。
しかしびっくりするほど活発で利発で
生後4か月でつかまり立ちをはじめ、6か月で大人の口真似を始める
9か月で独り歩きしだし、1歳を過ぎると電車の図鑑に夢中になり丸暗記を始める。
2歳になる前には機関車トーマスのキャラクターをすべてアルファベットで読めるようになっており
保育園ではどれが誰の持ち物かをすべて記憶し
担任の先生たちから重宝がられていた。
喋り始めたら止まらないのでぺらぺらと続けるお喋りに親は脳みそクタクタ。
そのくせ会話が成立しないような所があり
2歳の時の幼児検診で保健婦さんとのこんな会話で即刻病院送りとなった。
「今日は誰と来たの?」
「昨日保育園で○○ちゃんと遊んだんだ!」
「今日は何で来たの?」
「中央線はオレンジ色なんだよ!」
もちろんこの日は保育園も行ってないし電車にも乗っていない。
もうね、3人目になるとどんと来いです。
長男が自閉症とは何ぞや、と言うことを教えてくれ
長女が高機能自閉症とはなんぞや、と教えてくれ
もうあとは何が来ても怖くないの状態でしたので病院へ行ってもそれほどビビりませんでした。
検査の結果、彼女はIQが3歳当時で134もあった。
精神年齢はこの時10歳とのこと。なんちゅうこっちゃ。
で、何が問題なんでしょ?
「言語訓練しましょうかね。」
主治医の先生の言葉にへえ~、となった。こんなに喋るのに言語訓練?
「言葉は喋っているけど正しく使えてないからね。」
先生がおっしゃるには、彼女は状況のパターンで定型的に決まった言葉を使っているだけであって
わかって喋っているわけではないらしかった。
天才として育てたいのか
普通の人として育てたいのか、との選択肢に
私は即答で普通の人であってほしいと答えるだろう。
彼女には二通りの道があったかもしれない。
でも孤独な天才ではなく、普通の世の中で苦しまないように育ててやりたかったのだ。
その後も奇異な行動はたくさんあった。
死体や人体模型ばかりに興味を持ったり
壁をよじ登って天井付近にいたり
怪我をしても先生に言わないでいるので病院送りになってしまったり
周りのお友達を嘘つきだ、と言うので話を聞くと
そんな昔のこと誰も覚えてないんだ、てことが理解できずに言っていることが違うと怒っていたりする。
彼女の中で記憶はいつまでも鮮明なのだ。
何かおかしな壁にぶつかるたびに
みんなはこうなんだよ、と
この世の理を一から百まで今も話してあげ続けている。