あなたらしさ
男と女では本質的には友達になれないと言われた事がある。
自分にはものすごく違和感のあるテーマであります。
男性から女性へ性転換をした人の中には、男の恋人が欲しいとかそういうことではなく
ただ女の中に自然に居られるだけで幸せなんだ、と言う人も居る。
では性転換をしたいわけではなく
男と女が共存している人間、て誰と友達になれるんでしょ?
なんでみんなと同じに感じないんだろ。
なんで同性といると息苦しいんだろう。
異性と一緒に居ると感覚的にはホッとすると言うか
自分の居るべき場所に居る、と感じる。
それでも生まれ持った性別での扱いになるし
体力的には彼らと同等に頑張れるものでもない。
初めてホントの意味で同性と呼べる人間に出会った。
生まれ持った性別は男性ですが
一緒に息をきらせて走ったかと思えば
大好きなアクセサリーの話で花が咲いたり
あちらが大好きなスイーツを大喜びで食べてるのを胸やけしつつ眺め
こちらは激辛ラーメンをのみ干す
どっちつかずな二人の空間が居心地いい。
考えてもみなかった
男と女が自分の中に両立している人間は他にもいて
この世に独りぼっちだったわけではなかった。
その事自体がとても
嬉しかった。
堂々とそんなことを表明している人はそんなに居ない。
でも私は探してしまう。
男の中に居る女を
女の中に居る男を
無意識のうちに、話す相手を見ている。
深く深く奥底に閉じ込めたその本質を
実は、と話してくれるのを待っていたりする。
ホントの友達、てそんなにたくさんいらない。
でも日々与えられた役割分担の顔して
如才なく乗り切る事だけ考えていたら
きっと見つからない。
ましてや性別で区切ってしまったら
その確率は最初から半分しかないのだ。
生まれた時から与えられた性別の常識を
取っ払ってみたらありのままの自分だけ
それでいいよ、そのままでいい。
そう言って貰える人に巡り合いたいと思ったら
隠しているだけでは見つからない。
男らしく女らしく、てなんだ。
誰もが常識のものさしであなたを計るとしても
あなたらしさだけは
失くさないで欲しい。